業務用エアコンの価格について、具体的なデータや表を交えながら詳しく説明します。業務用エアコンは、オフィス、商業施設、工場などさまざまな場所で使用されるため、その価格は機種の種類、能力、設置環境、メーカーなどによって大きく異なります。この記事では、業務用エアコンの価格帯や選び方のポイント、設置費用について詳しく見ていきます。
業務用エアコンの種類と価格帯
業務用エアコンは、その設置方法や使用目的に応じていくつかのタイプに分類されます。それぞれのタイプごとに特徴や価格帯が異なります。
1. 天井カセット型エアコン
天井カセット型エアコンは、天井に埋め込む形で設置されるため、スペースを有効活用でき、見た目もスッキリしています。主にオフィスや店舗で広く使われています。
価格帯: 20万円〜60万円
メーカー | 機種名 | 能力(kW) | 価格帯 |
---|---|---|---|
ダイキン | FDUシリーズ | 4.0〜14.0 | 25万〜50万円 |
パナソニック | PA-Pシリーズ | 3.6〜11.2 | 22万〜45万円 |
三菱電機 | PLZシリーズ | 4.0〜14.0 | 28万〜55万円 |
2. 天井吊り型エアコン
天井吊り型エアコンは、天井から吊り下げる形で設置されます。広い空間を効率的に冷暖房することができ、主に大きなオフィスやホールで使用されます。
価格帯: 15万円〜50万円
メーカー | 機種名 | 能力(kW) | 価格帯 |
---|---|---|---|
東芝 | AUEシリーズ | 4.0〜14.0 | 18万〜45万円 |
日立 | RCIシリーズ | 3.6〜10.0 | 20万〜40万円 |
富士通ゼネラル | ARXシリーズ | 5.0〜12.5 | 22万〜50万円 |
3. 壁掛け型エアコン
壁掛け型エアコンは、壁に取り付けて使用するタイプです。比較的小規模なオフィスや店舗での使用に適しており、設置も簡単です。
価格帯: 10万円〜30万円
メーカー | 機種名 | 能力(kW) | 価格帯 |
---|---|---|---|
シャープ | AYシリーズ | 2.2〜5.6 | 12万〜28万円 |
三菱重工 | SRKシリーズ | 2.8〜6.3 | 10万〜25万円 |
コロナ | CSHシリーズ | 2.5〜5.0 | 15万〜30万円 |
4. 床置き型エアコン
床置き型エアコンは、床に直接設置するタイプで、壁や天井のスペースを使わずに設置できます。主に、事務所や待合室、サーバールームなどで使用されます。
価格帯: 20万円〜50万円
メーカー | 機種名 | 能力(kW) | 価格帯 |
---|---|---|---|
日立 | RAFシリーズ | 4.0〜10.0 | 25万〜50万円 |
三菱電機 | PCAシリーズ | 3.6〜7.1 | 20万〜45万円 |
東芝 | PAVシリーズ | 3.6〜9.0 | 22万〜48万円 |
業務用エアコンの選び方のポイント
1. エアコンの能力(kW)
エアコンの能力は、部屋の大きさや使用目的によって選ぶ必要があります。一般的に、1平方メートルあたり約0.1kWの能力が必要とされています。例えば、50平方メートルのオフィスであれば、最低でも5.0kWのエアコンが必要です。
2. 設置環境
設置場所の環境も重要なポイントです。天井の高さや設置可能なスペース、配管の取り回しなどを考慮して、最適なタイプのエアコンを選びましょう。例えば、天井が低い場合は壁掛け型や床置き型が適しており、天井が高い広い空間には天井カセット型や天井吊り型が効果的です。
3. メンテナンスの容易さ
業務用エアコンは頻繁に使用されるため、定期的なメンテナンスが必要です。フィルターの掃除がしやすいか、内部の部品が簡単に交換できるかなど、メンテナンスの容易さも重要な選定基準です。
4. ランニングコスト
エアコンの購入時の価格だけでなく、ランニングコストも考慮する必要があります。省エネ性能の高いエアコンを選ぶことで、長期的な電気代を抑えることができます。エネルギー効率が高いエアコンには、初期投資が高いものの、運用コストを抑えられる機種が多いです。
エネルギー効率に関するデータ:
メーカー | 機種名 | エネルギー効率 (COP) | 年間電気代の目安(円) |
---|---|---|---|
ダイキン | FDUシリーズ | 4.5 | 120,000 |
パナソニック | PA-Pシリーズ | 4.2 | 130,000 |
三菱電機 | PLZシリーズ | 4.7 | 115,000 |
この表からも、省エネ性能が高いエアコンを選ぶことで、年間の電気代が大きく異なることが分かります。
業務用エアコンの設置費用
業務用エアコンの価格には、エアコン本体の費用だけでなく、設置工事費用も含まれます。設置工事費用は、設置する場所や配管の長さ、電気工事の必要性などによって異なります。
設置費用の目安:
エアコンのタイプ | 設置費用の目安(円) |
---|---|
天井カセット型 | 100,000〜200,000 |
天井吊り型 | 80,000〜150,000 |
壁掛け型 | 50,000〜100,000 |
床置き型 | 70,000〜120,000 |
設置費用はエアコン本体の価格の約20%〜30%を占めることが一般的です。また、設置環境によっては追加の費用が発生する場合もあります。
業務用エアコンの購入・設置に関する注意点
1. 事前調査の重要性
業務用エアコンの購入前に、設置場所の環境調査を行うことが重要です。エアコンのタイプ選びや設置方法、配管の取り回しなど、事前にしっかりと確認しておくことで、設置後のトラブルを防ぐことができます。
2. 信頼できる業者の選定
設置工事を依頼する業者の選定も重要です。業務用エアコンの設置は専門的な知識と技術が必要なため、実績のある信頼できる業者に依頼することをおすすめします。また、複数の業者から見積もりを取り、価格やサービス内容を比較することも重要です。
3. 保証とアフターサービス
業務用エアコンの購入時には、保証内容やアフターサービスについても確認しておきましょう。長期間にわたって使用するため、万が一の故障に備えた保証があると安心です。また、定期的なメンテナンスサービスが提供されているかもチェックポイントです。
まとめ
業務用エアコンの価格は、エアコンの種類、能力、設置環境、メーカーなどによって大きく異なります。選び方のポイントとしては、エアコンの能力、設置環境、メンテナンスの容易さ、ランニングコストを考慮することが重要です。また、設置費用も全体のコストに含まれるため、予算を立てる際には設置工事費用も考慮に入れる必要があります。事前の調査と信頼できる業者選び、保証内容の確認を行い、最適な業務用エアコンを選びましょう。